出産レポ③【産褥トラブル〜総括編】
3/28(火)
01:00-06:00
後陣痛つら!縫合の痕いてえ!!
そんでもって何より残尿感がはんぱないのにおしっこがかれこれ半日近く出せていなくて死にそう!!!!!
トイレに行っても悪露が垂れるだけで、尿を出そうとするととにかくお腹が痛く縫合の痕が滲みるだけ。
「何か問題があって尿が出ない」のか「そもそも尿は溜まっていない偽の残尿感」なのかわからず朝まで苦しむ。
朝イチの検温で助産師さんに相談すると「膀胱のあたりをギューって押さえながらしてみてください!」と言われほんまかいなと思う。痛みに怯えつつ試してみると本当に出るようになって助産師さんに「おしっこ!!出ました!!!」と感謝の報告をしに行く。
わしの膀胱、おしっこの出し方忘れてたんかい…!!!!
08:00
安定のしょんぼり朝食。しかし産前産後ともに残さず頂く。
食後、助産師さんに「ごはんどれくらい食べられました?」と聞かれ「え?完食です!」と答えるとニッコリされる。
その後近くのベッドからは「全体の半分くらいかな…」「おかずは6割、お米は残しました」等の会話が聞こえ「???わたしはフードファイターか??」と思いながら院内のコンビニにおやつを買いに行く。
キスケも母ちゃんのようにいっぱい食べてすくすく成長してほしいなあ…
わたしのお産について
助産師さん「本格的な痛みが来たのっていつでした?」
わし「本格的とは?」
「赤ちゃんが骨盤に降りてきてからですね」
「あ、なんか突然ひねる感覚があったんですよね…それこそ助産師さんに『まだ産まれないからまた明日』って言われて10分後とか…」
「わあ…やっぱりそうだったんですね…そこから数えるとにじこさんのお産は2時間、いや1時間弱とかになりますね…」
「あれっ!破水から数えるんじゃないんですね」
「そうなんです。初産婦さんの平均が12〜16時間程度なのでにじこさんは物凄く早かったんですよ。こちらも準備が間に合わず慌ててしまいすみませんでした」
「へ!?!?!あの人格が崩壊しそうな痛みを普通の人は16時間とか耐えるんです!?!?」
「ですねえ」
「えっ…そん……えーーーーー?!?!」
「赤ちゃんが私たちの会話を聞いて『パパが帰っちゃう!早く産まれなきゃ!』って思ったのかもしれませんねえ笑」
「た、たしかに…ほんとあの直後でしたからね……っていうかほんとにあれを16時間も!?!(しつこい)」
なんというか、あの痛みを経験してもなお二人目、三人目が欲しくなってしまう人がたくさんいるということは、つまり子どもはそれほどにウルトラ可愛くて超弩級に特別な存在なんだなあとしみじみ思いました。
わたしもまだ産後数日ですが、時を経るごとに「あの時の“もう一生好物のチーズナンが食べられなくてもいいから早くどっか行ってください”と懇願したほどの痛み<<<キスケがもにもに動く可愛さ」になってきておりやばいです。
果たして再びあの痛みを味わう時がやってくるのか……乞うご期待!!!!
早産だったのでこれが残念!という点
- 4月生まれでなく早生まれになってしまったこと
- 大きく産んであげられなかったこと
- ごはんが豪華で美味しいと評判の産院から転院になってしまったこと
- 週末の外食フィーバー予定がおじゃんになってしまったこと
- ろくなマタニティフォトが撮れないまま妊婦生活が終わってしまったこと
早産だったけどこれは良かった!という点
- 入院準備がパーフェクトにできており慌てず済んだこと
- 夜に破水したため旦那氏がそばにいてくれたこと
- 旦那氏が9ヶ月時点から断酒してくれていたこと(もし臨月からと決めていたら、破水した夜はタクシー頼みになるところだった)
- 体重管理に怯える期間が1ヶ月短くなったこと
- 何よりキスケに早く会えたこと!
出産レポ②【怒涛の出産〜初めての抱っこ編】
20:00
消灯が21:00のため、ではそろそろ…と助産師さんから旦那氏に現状が報告される。
- 陣痛は強くなっているが、まだ赤ちゃんの心音の位置が高く横に寄っている→骨盤まで降りてきていない
- 骨盤に収まってからようやくお産の準備になるのでまだまだかかりそう…早くても明日の朝とか…
- 旦那氏は一旦帰宅して、また明日来てもらった方が良い
わたしも隣で説明を聞くがもはや痛すぎて目も開けられず「フギイィ…ヒギィ…」「がっ…あ゛あー…いだい…」しか言えない。しかし内心は「そんなあ…!今日中に産みたかったのに…ていうかこの痛みが明日まで続くとか正気か…?朝になる頃には発狂してわしはもう人ならざるものになっているのでは…?」と絶望する。
20:30
旦那氏は悶絶するわたしを心配しつつも「仕方ないか…」という感じで帰り支度を始める。
が!その時!!!今までに味わったことのないレベルの痛み&お腹の中身が大きくぐりんとひねる感覚を味わう。そこで初めて「何か出る!!いきみたい!!!」という気持ちになり咄嗟に「いだいでずううう」とナースコール。
すぐに助産師さんが心音の位置を確認。やはりどうやら事態が急転したらしく、子宮口はほぼ全開。一斉に周りがバタバタし始める。旦那氏は帰り支度をストップし、あれよあれよと分娩室の準備が始まる。
分娩室まではまだいきんじゃ駄目!と言われつつも、もう理性ではどうにもならない。お腹の内側から破壊される感覚。痛みの合間に必死に目を開け、旦那氏と「頑張ってる姿ちゃんとみてるよ!/そばにいてくれてることちゃんと分かってるよ!」とアイコンタクトを取り合う。
21:00
いよいよ分娩台に上がる。旦那氏の立会いを希望していたが、早産児ということでお医者さんが多めに入るため願い叶わず…悲しみ…
足はガクガク震えるし手はひきつけを起こしたかのごとくおかしな方向に固まってもう制御できない。全身に力が入ってリラックスなど到底無理!!!
「息吐き切ったらすぐ吸って!」「お尻上げない!」「息はゆっくり長くフーフーだよ!」「膝閉じないで!」と色々言われ「ンガアアアそんな色々無理ぃいいい」と思いつつもキスケに早く会いたい一心で少しずつ実践してみる。
「いいよ!上手くなって来たね」「そうその調子!」と褒められると嬉しくなってきて「もっと褒めて!!!!崇めてくれ!!!!わいはお産の覇者や!!!!」という傲慢な気持ちになる。
全力でいきむたびに全身の血管が切れ皮膚が裂けそうな感覚に陥る。途中から股に何か挟まってる感を感じると「頭見えてきたね!髪の毛フサフサだよ!」と言われ「あっもう!?!?もうそれ見えちゃってるの!?!?マジ!?!?」と逆に戸惑う。自分のタイミングを計りながら合計10回ほどいきむ。
21:40
ぬるりんという感覚とともに、2544gの元気な男の子ことキスケ爆誕!!!!!!フニャフニャ泣いとる!!!!!!うわー可愛い!!!!!!!
痛みは以前続いているが意外と頭は冷静で、もちろんキスケが産まれて嬉しいけど「ああもういきまなくていいんだ!!!!!ヤッター!!!!!」という方向の喜びが溢れまくる。
カンガルーケアを希望していたがこれまた早産児ということで願い叶わず、すぐに新生児科の先生の診察が始まる。わたしは産後の処置をされながら、鼻やら口やらにチューブを突っ込まれまくるキスケを「ううっ小さい体で可哀想に…もうすぐ終わるでよ…」と心配しながら見守る。
胎盤はお産の後に勝手にツルッと出てくるものかと思いきや自分の場合はそうでなく、助産師さんに「痛いよね〜ごめんね〜」と謝られつつ上からお腹をギューギュー押されまくってようやく排出。まるで自分がマヨネーズか何かの容器になったかのような押されっぷりだった…
その後は先生から噂の会陰縫合の洗礼を受ける。(ちなみに切られた時はそもそも気付かなかった)
痛み止めの注射をされたので針を通す痛みは特になかったけど、局部を糸で引っ張られる感覚が斬新すぎて「!!!!!」となる。
22:00-24:00
旦那氏とようやく対面し、お疲れお疲れとお互いを労い合う。産後2時間は分娩台の上で要安静だったので、時間が経つのを待ちながら色んなことを話す。
二人とも胎盤を見せてもらわなかったことを地味に後悔し「モツ感あるのかな…」「モツだろうな…実際モツだしね…」と空想する。
24:00
キスケは体重やお乳の飲み具合が安定するまでGCU(発育支援室)でお世話してもらうことに。そちらの入院の説明を二人で受ける。
その後恐る恐る初めての抱っこ。「小さめだから軽いんだろうな…」と思っていたが、予想以上のずっしり感に衝撃を受ける。
温かくてフニフニしていてとっても可愛い我が子。夫婦共にホエ〜となりながら「また明日会いにくるね」と告げてGCUを出る。
25:00
自分のベッドへ戻り一息つく。旦那氏も実質丸2日寝ていないので、翌日(というか火曜日)は会社を休むことに決める。気を付けて帰ってね〜と見送り、自分は後陣痛や諸々のトラブルに耐えながら朝を迎える。
続く→
出産レポ① 【まさかの前期破水〜陣痛始まり編】
3/26(日)
23:00
いつもどおり就寝。
予定日をちょうど1ヶ月後に控え、布団に入る前ふと「産まれたらどうなるのかなあ」と旦那氏に呟くと「楽しくなるに決まってるじゃん!」と返されホッとする。
「わし自身36wで産まれてるしキスケも早めだといいな〜体重が爆裂増量中だから正産期入ったらすぐにでも出て来てほしいわ〜」「まあキスケのペースに任せるかね〜」などと言いながら就寝。
キスケがこの会話をすぐそばで聞いているとも知らずに………
---------------------------------------------
3/27(月)
00:45
下半身がぐっしょり濡れる感覚で目覚める。
妊娠後期の尿漏れはよくあることなので「ハイハイ〜おしっこ漏れ太郎ですよ〜」と思いながら立ち上がると、ジャバジャバとお湯のようなものが流れ出て自分の意思で止めることができない。
エッあっなんかおかしい??と戸惑いながらトイレで確認。
アンモニア臭がしない×量が尋常じゃない=
いわゆる破水では???
パニックになりつつも、翌日(正確には今日)仕事がある旦那氏を起こすのがためらわれ、とりあえず産院に電話。
「いま35w5dですね…36w以前で破水だと大きい病院に移ってもらうことになってしまうんですが…ひとまずこれから来てください」と言われ、第一に「えっ!?!転院?!まさかあのごはん食べられないの!?!?ごはんで選んだのに!?!?じゃあ何食わされるの!?!」と激しくショックを受ける。
寝ていた旦那氏にも聞こえていたようで慌てて飛び起きてくれる。
入院準備は既に我ながらウットリするほど完璧にしてあったので、それらを抱えて土砂降りの中産院に向かう。
01:30
産院で診察。破水で間違いないとのこと。
「残念ながらうちでは診られない。名古屋市内の総合病院に救急車で搬送するのでひとまず待機で」と言われ「なんだか大変なことになってきたぞ…」と事の重大さを実感する。
救急車を待つ間、感染症を防ぐための点滴を入れられる。
が!助産師さんが下手なのかタイミングが悪かったのかはわからんが、何度試しても逆流して血管が腫れてしまいなかなか成功しない。3人がかりで利き腕に5つも穴を開けられ、まだ何もしてないのに重傷の人みたいな腕になる。
「ごめんね、すごく良い血管なのに…おかしいな…寒いからかな…」と口々に言われ「いやまあしゃーないですよね…ハハ…(いてえ…)」と答える。
02:00
救急車到着。旦那氏はマイカーでそれぞれ病院へ向かう。
救急車デビューの感想「めっちゃ早えしめっちゃ揺れる!!!!!」
02:40
総合病院到着。ストレッチャーに寝かされていたので、どこをどう進んでいるのかわからないままMFICU(母体胎児集中治療室)の処置室に収容される。少し遅れて旦那氏も到着。
そのまま内診を受け、お医者さんが今の状況を丁寧に説明してくれる。
- 前期破水からの切迫早産となっていること
- とはいえ、臨月間近であり想定体重もボーダーの2500g程度はあるという点からほぼ正期産寄りだと思ってOK
- まだ子宮口が1cmなので、このまま自然に陣痛がつくのを待つ
- あまりに遅くなりそうなら促進剤を打つこともありえるが、ひとまず様子見で
というような現状。
一気に情報が入ってきて夫婦共に呆然とするが、そこまで悪くない状況ということはよくわかったので一安心。
03:00-05:00
個室に通され入院。
二人とも2時間程度しか寝ておらず眠いはずなのに、テンションがおかしくなり部屋の中を歩き回ったりお互いを撮影しまくったりして落ち着かない。
旦那氏は仕事を休むべきか悩むが、幸い職場から病院へのアクセスが良いため呼べばすぐに来られそう……というわけで一旦帰宅してから出勤することに。
ベッドから見送り、そのままうつらうつらと朝を迎える。
07:00
陣痛らしきものが始まる。
10分間隔ではあるけど痛みレベルとしてはまだ全然な実感。しかしお腹に繋いだ機械で陣痛のグラフを見た助産師さんに「いい感じだね〜」と言われ「おっ褒められた!このままいけばすぐ産まれるのかな!?わしって痛み耐性ある方なのかも!?」と喜ぶ。
しかしその後大間違いであったことを知る。
08:00
初めての病院食。感想「こんな…こんなことって…あんまりだ……」
10:00
助産師さんから院内の説明を受ける。助産師さんは常時10名くらいいたけど、みんな親切でシャキシャキ動いており見ていて気持ちが良い!大変お世話になりました。
12:00
昼食。
朝食の時点で気付いていたが、おかずの悲しさもさることながらとにかく白米の量が鬼。
自宅では1膳120gでよそって冷凍しているけど、ここで出されるのは毎食がっつり230g…ほぼ倍量…
旦那氏からの「何か必要なものは?」のラインに「のりたま(白米が多すぎるため)」と答える。
13:00-15:00
うとうとしてはお腹の張りで目が覚めるというのを繰り返す。
「さっきよりは痛い気がする…もうすぐかな!?」と思っていると、グラフを見た助産師に「うーんちょっと遠のきつつあるねえ…旦那さんはまだ呼ばなくていいよ!」と牽制され「おや…?」と思い始める。
17:00
自分としては結構痛いが、完全に陣痛が遠のき気味の人として扱われる。なんとなく破水から24時間以内には産めると思っていたので勝手に焦り始める。
旦那氏から「仕事のキリついたから向かうね」ラインが来る。
18:00
旦那氏&夕飯到着。
夕飯を見た旦那氏「こりゃのりたま要るわ!!!」
今日あったアレコレを伝える。
19:00
い、痛い……痛い!!!痛いぞ!!!もはや笑顔を見せていられないくらい痛い。
しかし助産師さんに訴えてグラフを見てもらうとまだまだとのこと。えっ!?!?じゃあ何なのこの痛みは!?!?これどんなもんなの!?わたしは今どこにいるの!?どこに向かうの!?!??
旦那氏は「何もしてやれんからなあ」と困りつつも手を握ってそばにいてくれる。
(ちなみに後から考えるとこの時の痛みはMAX時の半分程度だった)
続く→